下水道の深イイ話
千葉県長生村で新築住宅の建設計画をすすめています。
建設予定地は、前面道路に上下水が通っている南北に長い土地です。
道路面の長さに対し、奥行きが3倍ほどあります。
お客様のご希望で、出来るだけ敷地の奥に建物を配置したいとありました。
配置することに問題はないのですが、道路から離れた時に、下水がうまく流れるのか心配です。
下水は、下水管の傾斜で自然に流れるように設計します。
下水管の元となる建物と第一の放流先となる汚水桝(敷地の中にあります)の距離が長いほど汚水桝を深くしなければ汚水は流れません。
さらに、汚水桝から自然の流れで下水管に汚水が流れるようにもしなければならないのです。
そのために、下水管の深さを調べれば、建物をどのくらいまで下水管から離して建てることができるのか、おのずと計算することができます。
※土地に傾斜などがあり、汚水桝の方が下水管よりも深くなってしまうこともあります。その場合は、汚水桝にたまった汚水をポンプなどで下水管までくみ上げるようにすることもあります。
お客様にお話ししたところ、この方法は、やりたくないとのことでした。
下水管が埋められた深さを調べるために、千葉県長生村役場の下水道課にお電話しました。
千葉県長生村役場の担当の方に丁寧に対応していただけたのですが、下水道管の深さを尋ねたところ、有料で出している資料なので、電話では教えることができないと、言われてしまいました。
他の市町村の役所によっては、住宅地図をFAXで送ると電話でも対応してくれるところもあるのですが、千葉県長生村役場の決まりだから仕方ないですね…。
次の週に、車で2時間ほどかけて、千葉県長生村役場まで行ってきました。
そこで「下水道平面図」と「下水道の管底高」の図面を入手しました。
多少、多めにお金を持っていきましたが、いよいよ支払いの段階になり、いくら請求されるのか?
ドキドキして金額を聞いたところ、20円(おそらく、10円×2枚のコピー代)とのことでした。
千葉県長生村役場で入手した下水道の資料を検討した結果、建設予定地の中で道路から一番離れたところに建物を配置しても問題ないことがわかりました。
お客様のご要望をかなえることができて良かった話です。