どのくらいの広さが必要?家族に合わせた理想の家を建てるポイント
家を建てる時に、土地の面積、家の坪数や床面積はまず初めに考えなくてはならない問題です。家の広さは、暮らし始めてからの家族の生活の快適さに加えて、土地の価格、家の建築費に大きく影響するからです。
豊かな暮らしを実現する為の水準の広さとは?
平成28年に閣議決定された住生活基本計画には、若い世代が子育てしやすく、高齢者が自立して安全に暮らせる住環境を実現する為の様々な指針が示されています。
その中にある誘導居住面積水準とは、世帯人数に応じて、豊かな住生活の実現の前提として多様なライフスタイルに対応するために必要と考えられる住宅の面積のことです。都市部以外の一般地域における戸建住宅居住を想定した一般型誘導居住面積水準では、単身者 55 ㎡、2人以上の世帯 25 ㎡×世帯人数+25 ㎡です。
例えば、夫婦と子供2人の4人家族が、郊外にある戸建ての家で暮らすのであれば、125平米、坪数にすると37,8坪ほどの広さの家が理想とされています。
しかし現実にこの水準の家で暮らしている家族は、平成25年の調査では、57,4パーセントでした。また、総務省の住宅土地統計調査によると、昭和43年には、全国の持ち家の平均的な床面積が97.42㎡であったのに比べて、徐々に広くなる傾向にあり、平成25年には122,32㎡という結果が出ています。
一般型誘導居住面積水準と、都市居住型誘導居住面積水準
家の大きさは地域によって違いがあります。地域による居住面積の差を見てみると、 関東での平均は99.97㎡、東海では132.99㎡、近畿では114.91㎡です。富山県、山形県、秋田県、青森県、福井県などの13県は120㎡以上、茨城県、山梨県、栃木県などの17県は、100~120㎡、北海道、埼玉県、千葉県愛知県などの14県は80~100㎡、東京都、神奈川県、大阪、沖縄は80㎡以下でした。この差は、都心部と地方では土地の価格や暮らし方に対する考え方が異なるためであると考えられます。その為、都市居住型誘導居住面積水準は、単身者 40 ㎡、2人以上の世帯 20 ㎡×世帯人数+15 ㎡となっています。
理想の広さである誘導居住面積水準を満たす家を建てるだけの敷地と費用がない場合には、無理をして広い家を建てるより、限られた床面積の中でいかに快適な家を建てるかということの方が重要なポイントではないでしょうか?
快適な生活を確保するということは、生活の質を維持するということです。その為の居住面積であるはずなのに、それを満たす為に、家計が圧迫されてしまえば、生活の質は下がってしまうからです。どのような家が生活の質を維持できる家なのでしょうか?快適な家を建てるために、実際に家を建てた人の住居に対する評価を確認しておきましょう。
現在の住まいに対する満足度は?
国土交通省がおこなった生活需要実態調査・住生活総合調査では、住宅に対する満足度がわずかながら上がっていることがわかります。
住宅に対しては、昭和58年には不満率が46,1パーセントであったのに対し、平成25年には、24,9パーセントに、住環境に対しては、昭和58年には不満率が30,2パーセントであったのに対し、平成25年には、27,1パーセントに変化しています。
住宅の要素に対する不満率の内容で最も多かったものは、高齢者などへの配慮や地震の際の安全性でした。
- 高齢者などへの配慮 53,3パーセント
- 地震の際の安全性 48,6パーセント
- 冷暖房などの省エネルギー性 46,7パーセント
- 住宅の傷みの少なさ 45,2パーセント
- 住宅の断熱性と気密性 44,1パーセント
- 住宅の防犯性 41,4パーセント
- 収納の多さ、使いやすさ 40,4パーセント
- 外部からの騒音に対する遮音性 39,7パーセント
- 台風時の住宅の安全性 39,4パーセント
- 火災に対する安全性 39,2パーセント
- 換気性能 35,9パーセント
- 上下階や隣戸の生活音などに対する遮音性 35,2パーセント
- 住宅の維持管理のしやすさ 35,0パーセント
- 台所、トイレ、浴室などの使いやすさと広さ 32,0パーセント
- 住宅の広さや間取り 26,8パーセント
- 居間など、主な居住室の採光 26,6パーセント
- 外部からのプライバシーの確保 24,6パーセント
この結果を分類してみると、住宅の機能に関する不満と暮らしの快適さを損なわれることに対する不満があることがわかります。
- 暮らしの安全の為に必要なこと 耐震(耐震性能)や台風時の安全性、防犯性、耐火性能
- 住宅のコンデイションを整えるために必要なこと 住宅の傷みの少なさ(耐久性能)、住宅の維持管理のしやすさ
- 室内環境を整えるために必要なこと 断熱性、気密性、換気性能
- 暮らしの快適さを損なわない為に必要なこと 高齢者への配慮、外部の騒音や、周囲の家からの生活音に対する遮音性、居間など、主な居住室の採光、外部からのプライバシーの確保
- 間取りに関すること 台所、トイレ、浴室などの使いやすさと広さ、住宅の広さや間取り、収納の多さ、使いやすさ
これらのポイントを踏まえた上での家づくりが、快適な暮らしができる家に繋がります。
ライフスタイルの変化に対応できる間取り
子供がすでに成長している場合や、引退後のご夫婦が家を建てる場合には、家の間取りに関わるような大きなライフスタイルの変化はすでに経ています。
しかし、これから子供を作る予定である、現在幼い子供がいるというような家族では、何度もライフスタイルの変化が訪れます。
また、家族の人数によっても暮らしやすい間取りが異なります。若いご夫婦が間取りで最も迷うのは子供部屋の有無、数、広さではないでしょうか?子供は、年齢によって暮らし方が変化し続け、やがては独立していきます。さらに、結婚二世帯同居をする日が来るかもしれません。
今は若いご夫婦も、新しく建てる家が終の棲家になると思えば、車椅子が必要になったり、介護が必要になったりする日が来るかもしれません。そのようなライフスタイルの変化に柔軟に対応できる間取りを基本に考えることが大切です。
ライフスタイルの変化に柔軟に対応できる間取りの家は、ライフスタイルの変化があるたびに大掛かりなリフォーム工事をしなくても良い家です。せっかく耐震性や耐久性の高い長持ちする家を建てても、ライフスタイルの変化に対応できなければ、建て替えが必要になってしまう恐れもあります。
暮らしの変化に合わせた家にする為には、間仕切壁を少なくし、パーテーションや家具を利用して仕切る、後で間仕切壁の設置や取り外しができるような構造にしておくなどの部屋数を変化させられる工夫が必要です。そのような間取りは、不満率の最も多かった高齢者への配慮を解決することにも繋がり、家を建てたご夫婦が高齢になった時にも安心して暮らせる間取りということになります。
ストレスが生まれない家
安全な家
長く安全に暮らすためには、家の機能も大切です。限られた予算の中で絶対に削れない部分でもあります。不満率の中で2番目に多かった耐震性は、確かに地震大国の日本においては非常に重要な課題です。
その他にも、台風や火事の被害、侵入強盗などの犯罪被害を受けないなどの住宅性能、そしてその住宅の性能を維持する為の耐久性と維持管理のしやすさが必要です。
快適な家
3番目に多かった不満率は、省エネルギー性です。その他に断熱性と気密性に対する不満もありました。室内環境が常に良いコンデイションであることが暮らしの快適さに繋がります。冷暖房が効率よく働く家では、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせます。その為には住宅の断熱性能と気密性能が必要です。
また、外部からの騒音や周辺の家の生活音が遮断され、反対に家の中からの音が外部に響いてしまうことを抑える遮音性能も快適さの維持に役立ちます。
その他に、窓の関する不満、採光とプライバシー確保という問題もあります。窓の位置、大きさは、採光、採風、プライバシー確保、防犯に繋がります。
広さと使いやすさ
台所、トイレ、浴室などの使いやすさと広さ、住宅の広さや間取りに関する不満率は全体の中では多くはありませんでしたが、暮らしやすさに直結する問題です。この問題は間取りによって大きく変わります。
廊下などの無駄なスペースを作らないことも大切ですが、収納スペースの位置と大きさも暮らしやすさに影響します。収納スペースが少なければ部屋の中は片付きません。だからといって、大きい収納スペースを作ったり、収納スペースの数を増やしたりすれば片付くものでもありません。効率の良い収納の為には、適切な位置に適切な大きさの収納スペースを作らなくてはなりません。その為には具体的に暮らし始めてからのことをシミュレーションしてみることも必要です。
キッチン以外の水回りは、間取りを考える上で、後回しになりがちな場所ですが、浴室、洗面、トイレは家族全員が毎日使う場所でもあります。そして洗面と脱衣室を兼ねる場合には、狭くて使いにくい場所になる恐れがある場所でもあります。リビング等の居室との兼ね合いを考えつつ、使いやすい広さを確保したいものです。
家族の理想の暮らしに合う間取り
家族には家族ごとにそれぞれ暮らし方に対する理想があります。子育て中の家族であれば、家族が常に一緒にいる暮らし、子供がすでに成長していれば、一人一人のプライバシーが尊重しつつ、日常的に家族の自然な触れ合いがある暮らし、夫婦だけの家族であれば、2人のコミュニケーションがとりやすく、それぞれの趣味を楽しめる暮らしなど、家族によってさまざまな暮らし方があります。
理想の暮らしを実現する為には、生活の質を維持できる家計を確保できるように、予算内で家を建てることが基本的な条件です。その上で、住宅の性能を落とさず、暮らしやすい家を建てる為には、理想の暮らしに合う間取りにしなくてはなりません。平均的な広さや、住宅のテレビコマーシャルや雑誌で作られるイメージにとらわれず、自分達の理想の暮らしについて十分考えることが、家づくり成功のポイントです。
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エイ・ワン(株)は無垢材を内装に使ったログハウス風住宅など、ローコストで暮らしやすいシンプルな住宅を建築する会社です。
ローコストではありますが、建築基準法で定められた耐震性以上の耐震性、家を劣化させない工法による高い耐久性、複層ガラスの窓や断熱材による高い断熱性を備えた長期優良住宅に対応できる性能の住宅です。
長く住まえる家、快適な暮らしができる家は、住宅性能の高い家です。加えて、無垢材の内装の家は、天然の木材が持つ特性によって、家族の健康を守り、心を癒す住宅です。
エイ・ワン(株)は、施主様のライフスタイルや人生観に合わせた住宅の在り方を常に考え、お客様にとって最適な解決策をご提案する暮らしやすい家の創り手です。
”全ては笑顔の為に”
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