店舗併用住宅でフラット35は利用できる?土地選びの条件は?
店舗と自宅が併用できる住宅と戸建て住宅を比較すると、土地選びの条件やローンの方法が変わってきます。また、店舗と自宅が併用する住宅には店舗併用住宅と、店舗兼用住宅があり、その違いによって間取りとローンの種類も変わります。店舗併用住宅を建てる際に押さえておきたいポイントを確認していきましょう。
Contents
店舗併用住宅に必要な土地探しの条件
店舗併用住宅を建てる為の土地探しには、用途地域による制限と、店舗の種類や立地条件による違いを考えた上で進める必要があります。
用途地域による制限
地域の特性に合わせた街づくりを進め、良好な居住環境を守る為、土地には都市計画法によって13の用途地域が定められています。13の用途地域の中には条件によっては店舗住宅を建てられない地域や、店舗の規模が制限されるがあります。
第一種低層住居専用地域
第一種低層住居専用地域は、隣家との距離がゆったりと確保された敷地に、平屋や2階建て住宅が立ち並ぶ閑静な住宅街です。原則として店舗は建てられませんが、一定の要件を満たす「住宅に付随する店舗・事務所等」には建築が許可されます。店舗住宅は、住宅に付随する店舗にあたります。
第一種低層住居専用地域での店舗住宅に対する要件
- 店舗の床面積は50㎡以下
- 店舗部分が全体の延べ面積の1/2未満
認められる店舗の主な種類
事務所、日用品や衣類を販売する店舗、食堂や喫茶店などの飲食サービスを行う店舗、理髪店や美容院、クリーニング取次店、畳屋、建具屋、自転車店、家庭電気器具店など日常生活で利用される店舗、パン屋、米屋、豆腐屋、菓子屋など、自家販売のために食品製造業をする店舗、学習塾や習い事の教室、絵画や工芸の制作をするアトリエや工房
住宅と店舗住宅以外に認められている施設や建物
共同住宅、幼稚園、学校、図書館、神社、寺院、教会等の宗教施設、公衆浴場、診療所、保育所、老人ホームや身体障害者福祉ホーム等の施設
第二種低層住居専用地域
良好な住環境を守る為の制限が課された2階建てまでの低層住宅が建ち並ぶ住宅地です。第一種低層住居専用地域よりも制限が緩やかで、コンビニなどの店舗も建てられますが、店舗住宅の床面積や店舗部分の延べ床面積の割合は、第一種低層住居専用地域と同じです。
ただ、住宅部分と店舗部分との行き来の方法によっては、第二種低層住居専用地域にしか建てられない店舗住宅があります。
店舗の種類や立地条件による違い
店舗には食料品や衣料品など物品を販売する店舗と、美容室や工房、塾などのように一定時間を過ごす店舗があります。また、駅やバス停の近くにある土地と、車がないと行きにくい土地があります。
食料品や衣料品など物品を販売する店舗の場合、日常的に利用するお客様が多いので、地域の人々が徒歩でも通いやすいような立地条件が求められます。美容室や工房、塾などのように一定時間を過ごす店舗で、駅から離れている場合には、駐車場についても考えておかなくてはなりません。
戸建て住宅の場合も土地の選び方が暮らしやすさに大きく影響しますが、店舗住宅であればさらに商売にも影響します。その為、店舗の目的に合った間取りにできる土地の形状、集客がしやすいことと並行して、家族が快適に暮らせる室内環境を調えられる敷地周辺の環境など、店舗としても住宅としても良い条件を満たす土地を探す必要があります。
住宅だけ、店舗だけというよりもさらに多くの条件が求められるので土地探しは重要です。その為、まずは施工の依頼先を探し、ここぞという依頼先が見つかったら、一緒に土地探しを進めるという方法が理想的です。
♠ すべてに完璧な土地を予算内で探し出すことは難しく、より暮らしやすさに繋がる土地を、妥協できる点を考えながら選択していくことになります。その為、土地に希望する項目に優先順位をつけていくことが大切です。それぞれの項目について確認していきましょう。
コラム 土地選びで確認すべきポイント
店舗併用住宅は第二種低層住居専用地域にしか建てられない
店舗住宅には、店舗併用住宅と店舗兼用住宅があります。このうち店舗兼用住宅は、店舗の床面積が50㎡以下で、店舗部分が全体の延べ面積の1/2未満であれば、工業専用地域以外のどの用途地域にも建てられます。
一方、店舗併用住宅は第一種低層住居専用地域には建てられません。土地探しをする際に、店舗併用住宅を建てたい場合には、第一種低層住居専用地域以外で探す必要があります。
店舗併用住宅
建物の内部で住宅部分と店舗部分の行き来ができない住宅で、第一種低層住居専用地域と工業専用地域以外に建てられる店舗住宅です。
店舗兼用住宅
建物の内部で住宅部分と店舗部分の行き来ができる住宅で、工業専用地域以外のすべての用途地域に建てられる店舗住宅です。どちらの住宅にも、床面積が50㎡以下で、店舗部分が全体の延べ面積の1/2未満という要件は満たさなくてはなりません。
参考資料 用途地域による建築物の用途制限の概要
店舗併用住宅・店舗兼用住宅で住宅ローンやフラット35を受ける条件
店舗併用住宅と店舗兼用住宅はどちらも、店舗部分に関しては住宅ローンやフラット35の対象にはなりません。住宅部分と店舗部分の建築面積の割合が50%ずつなら、50パーセントですが、住宅部分が占める割合が多くなればなるほど、住宅ローンの対象になる金額が増えていきます。
店舗部分の占める割合が50%を超えると、住宅ローンの対象から外れてしまいます。その場合には、事業資金融資を受けることになります。
参考サイト SBI Sumishin Net Bank よくあるご質問
Q 〔住宅ローン〈フラット35〉〕 店舗(事務所)併用物件ですが、フラット35を利用できますか?
A 次のすべての条件にあてはまれば、融資の対象となります。
ただし、融資の対象は住宅部分(店舗や事務所の部分は除く。)の建設費または購入価額以内に限ります。
- 住宅部分の床面積が全体の1/2以上であること
- 店舗・事務所は申込本人または同居者が生計を営むために自己使用するもの(賃貸するものは除く。)であること
- 「住宅部分」と「店舗や事務所部分」との間が壁、建具などで区画されており、原則として相互に行き来できる建て方であること
- 「住宅部分」と「店舗や事務所部分」を一つの建物として登記(一体登記)できること
引用: SBI Sumishin Net Bank よくあるご質問
フラット35は住宅金融支援機構と全国300以上の金融機関が提携して扱う「全期間固定金利型住宅ローン」です。住宅ローンの中には、一定期間に固定金利が適用される固定金利期間選択型や、金融情勢の変化に伴い返済の途中でも定期的に借入金利が変動する変動金利型もありますが、フラット35は借り入れたときの金利が全借入期間を通じて変わらない住宅ローンです。
3つの方法のどの方法にもメリットデメリットがあることに加え、店舗住宅の場合は店舗部分のローンを別に組む場合もあるので、慎重に検討することが大切です。
参考サイト フラット35 住宅ローンの基礎知識 金利のタイプとは?
店舗併用住宅の建築事例
那須塩原市の店舗住宅|無垢材を使用したドッグカフェ
リゾート地として人気の高い、自然豊かな那須塩原エリアに建つログハウスのような無垢材仕上げの店舗併用住宅です。
広々としたドッグラン
カフェスペース
ガレージをイメージしたカー&バイクコレクションを展示したギャラリー
♠ 木の香りに包まれて、週末はゆったり過ごすこともでき、家族で楽しむこともできる…ログハウスは、そんな想いを叶える家です。
コラム ログハウスの暮らしを日常にしたい ログハウスの魅力を活かした家を建てよう!
鹿嶋市の二階建て|カフェ店舗兼住宅
1階がカフェ、2階が住居の店舗兼住宅です。
伊勢崎市の店舗|無垢材のぬくもり溢れる洋菓子店
シンプルな外装の洋菓子店です。
陽射し溢れる無垢材内装の店内です。
♠ 店舗併用住宅も内装によって店舗部分の心地良さ、住居部分の暮らしやすさが変わります。
コラム 注文住宅での内装の決め方 天井・壁・床はどうやって選ぶ?
予算内で納得のいく家を建てたいとお考えでしたらエイ・ワンにご相談ください。
A-1グループ(A-1home)は無垢材を内装に使ったログハウス風住宅など、低価格で暮らしやすいシンプルな住宅を建築する会社です。
低価格ではありますが、建築基準法で定められた耐震性以上の耐震性、家を劣化させない工法による高い耐久性、複層ガラスの窓や断熱材による高い断熱性を備えた長期優良住宅に対応することも可能な性能の住宅です。
長く住まえる家、快適な暮らしができる家は、住宅性能の高い家です。加えて、無垢材の内装の家は、天然の木材が持つ特性によって、家族の健康を守り、心を癒す住宅です。
A-1グループ(A-1home)は、施主様のライフスタイルや人生観に合わせた住宅の在り方を常に考え、お客様にとって最適な解決策をご提案する暮らしやすい家の創り手です。
”全ては笑顔の為に”
これは、当社が常に心掛け、実践している家づくりのテーマです。
A-1グループ(A-1home)では、これまでに培ったノウハウと、数多く施主様の問題解決を行ってきた豊富な実績を基に、施主様の希望を叶える無垢材を使った家のプランを設計し、ご提案いたします。
ご提案の過程で、家族の夢や実現したいライフスタイルなどの、ご希望を存分にお聞かせください。
当社のスタッフが全力で、お客様の家づくりに寄り添います。