収納スペースと住宅全体の床面積の関係
近年は、家族で使えるファミリークローゼットをリビングや玄関に設ける間取りに人気があります。寝室のクローゼットとではどちらかにするのか、両方に設けるのかで迷うこともあるのではないでしょうか?
床面積が有り余っているというような場合には、迷う必要はありません。ただ、そのようなケースは稀で、一般的には床面積の制限内で、いかに活きた収納を設けられるかということが、間取りの重要ポイントの一つです。
2020年の平均的な戸建て住宅の住宅面積は124.4㎡、そして近年の社会情勢の影響で、その面積は縮小傾向にあります。一方、国土交通省が定めている住生活基本計画における居住面積水準の中にある誘導居住面積水準は、4人家族の場合、125㎡です。都心部に家を建てる場合、この水準に追い付かない住宅も多いはずです。
その中で、無駄に収納を広く設けることはできません。どの程度の広さにするかということの他に、どこに設けるかということもクローゼット計画の重要なポイントです。
参考資料 住宅金融支援機構 フラット35利用者調査
参考資料 住生活基本計画における「水準」について
寝室のクローゼットの用途
まず初めに、寝室にクローゼットが設けた場合に活用できる可能性について考えてみましょう。
ワークスペースを兼ねる場所
書斎が欲しいが、書斎を設けるには十分な床面積がない…というような場合、ウォークインクローゼット内にワークスペースのコーナーを設ける方法があります。コロナ発生以来、在宅ワークが増え続けています。
近年人気が高い広々としたリビング中心の間取りで、書斎がないという住宅に住むご家族の中には、リビングで在宅ワークをしているというケースも少なくありません。その結果、仕事をする本人は仕事に集中できない、家族にとっては音楽を聴いたりゲームをしたりできない、リモート会議が始まると部屋を出される…など、ストレスの多い暮らしになってしまっていることもあります。
広いリビングにしたいが、同時に仕事をするスペースも欲しいという場合には、ウォークインクローゼット内にワークスペースのコーナーを設けることで、どちらも叶えられます。
着替えと身支度のチェックをする場所
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クローゼットの内部に、棚やパイプハンガーに加えて鏡や、ちょっとしたカウンターを設けておくと、着替えをし、外出に備えた身支度のチェックができます。
クローゼット内に窓があると自然光が入ります。室内で照明の下で服とバックの組み合わせをしたり、メイクをしたりすると、外に出てからこんなはずではなかった…というようなことがあります。窓があると、色の組み合わせやメイクの失敗が避けられます。
子ども部屋との間に設け家族の衣類を収納するクローゼット
ご夫婦の寝室と子ども部屋の間に、ご夫婦の寝室からも子ども部屋からも出入りができるウォークインタイプのクローゼットを設ける間取りもあります。このタイプには、子どもが小さいうちは、クローゼット内の子どものスペースの整理整頓を手伝ってあげられる良さがあります。
家族全員の1年分の衣類を収納することに加えて、家族の朝と帰宅後の身支度をすることができます。また、仕上げを済ませた洗濯物をあちこちの部屋に配って歩く手間が省けます。
ただ、このタイプのクローゼットにした場合、子どもが年頃になって家族全員のクローゼットを嫌がるようになるという問題があります。特に男の子と女の子だった場合に起こりやすい問題です。その時期に備えて、将来は内部を間仕切りできるようにしておくというような配慮も必要です。
玄関やリビング、玄関とリビングの間にあるファミリークローゼット
玄関からリビングに直行できるリビング中心の間取りの家では、リビングに物が溢れやすいという問題が発生します。家族が外出時に着用していた上着や荷物を持ち込み、置きっぱなしにしてしまうからです。
2階リビングの場合、1階の自分の部屋に上着や荷物を片づけてから2階に上がるという動線になるので、その心配はありません。ただ、玄関からリビングに直行できる間取りの場合には、玄関かリビング、又は玄関とリビングの間に家族で使える大型のクローゼットがあるとこの問題が解決できます。
シューズクローゼット(土間収納)
玄関のウォークインタイプの大型収納を土間のある収納にする方法です。他のクローゼットとの大きな違いは土間収納にできることです。寝室のクローゼットとの共通点と違いを確認しておきましょう。
靴や衣類を収納する以外に、着替えや外出準備ができる →外出準備の際は、帽子をかぶったり、靴を履いたりした状態で身支度を確認できます。
自転車やベビーカー、子どものスポーツ用品なども収納できる →玄関周りがすっきりします。
作業をするスペースとして使える →鉢の植え替えや趣味のプラモデルの塗装など、室内では汚れが気になってできない作業ができます。
家族用動線と来客用動線を分けられる →シューズクローゼットはウォークスルータイプにして玄関とリビングを繋ぐ家族用動線に、リビングに繋がる玄関ホールは来客用動線に分けられます。
玄関からリビングの間のクローゼット
玄関とリビングを繋ぐウォークスルータイプのクローゼットは、帰宅した家族の動線上にあるので、コートや荷物を自然に片付けられます。ウォークスルータイプは、出入り口に扉や引き戸がないので、小さな子供でも使いやすいクローゼットです。
遊んだおもちゃを自分で片づける習慣が身に付きます。就学前の子どもはリビングで遊ぶことが多い為、突然の来客があると慌ててしまう…という子育て中のご家庭の悩みが生まれません。
リビング内のクローゼット
リビング内のクローゼットには、リビングの一角にパーテーションを設け、リビングから回遊できるようにする間取りや、壁付クローゼットを設ける方法があります。リビングの一角にパーテーションを設ける間取りにすると、ワークスペースも設けられます。
ただ、この場合、洗濯物の仕上げをするなどの作業であれば問題ありませんが、書斎として使う場合、家族の生活の時間帯によっては、リビングで仕事をするのと同じようなストレスが生まれる恐れがあります。
ファミリークローゼットは設ける場所や広さによって、使い勝手が変わります。効率よく収納できるファミリークローゼットは、家事負担を減らし家の中をすっきりさせます。ランドリールーム兼ファミリークローゼットや玄関のファミリークローゼットなどファミリークローゼットを活かせる方法について考えてみましょう。
コラム ファミリークローゼットはいらない?ランドリールームと隣接?
家事の効率を上げる収納にはパントリーがあります。キッチンでの作業がしやすくなり、キッチンを常に清潔にすっきりしておけるパントリーの造り方について考えていきましょう。
クローゼット計画についての考え方
無理をしなくても自然に家の中がすっきりするという収納が理想の収納です。広くすればよい、多く設ければよいという訳ではありません。家族の暮らし方に合っている収納が、無理をしなくても自然に家の中をすっきりさせます。それを実現させるためには、家全体の床面積と収納に充てる面積とのバランスに加え、間取りへの組み入れ方を十分に検討するこが大切です。
家族の動線上にある
収納したい時にすぐに収納できる場所にクローゼットがあれば、コートや荷物を椅子に掛けたり、ソファに置いたりすることがなくなります。使い終わったおもちゃや掃除用品も置きっぱなしにせずにすみます。
収納する物のサイズや量にあっている
家族構成や家族一人一人が所有している物の量によって、必要な収納スペースの広さが変わります。広くし過ぎれば、無駄なものが増える恐れがあります。狭すぎれば、詰め込まなくてはならなくなり、出し入れがし難くなってしまいます。
また、内部の棚の奥行きや幅、高さによっては、入りきらない、奥行きがあり過ぎて手前の物を取り出さないと奥の物が取り出せないなどの使い勝手の悪さが生まれてしまいます。
収納計画を進める際には、収納したい物のサイズと量を明確にする為、リストアップし、サイズを測っておくと無駄が生まれません。その際に、子育て中である場合には、子どもが中学生、高校生になった時に増える物の量に関しても、考えておくことが大切です。
窓
ウォークスルータイプの場合はなくても大丈夫ですが、家の中のどの場所に設ける場合も、窓があるクローゼットが理想的です。風を通せるので換気が良くなるからです。また、ワークスペースや身支度チェックをする場所として使う場合には、自然光の明るさが得られます。
クローゼット内の窓についても共通する部分があります。
どの場所にあるクローゼットが最も暮らしの効率化に役立つのかということは、家族構成と家族の暮らし方によって変わってきます。新居での暮らしを具体的に想像して、収納計画を進めましょう。
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