注文住宅 コンセントの位置は意外に重要
家が完成し、暮らし始めてから後悔する項目にはいろいろあります。その中で多くの人が失敗したと感じている項目は、コンセントの位置と数です。家づくりでは、外観、内装、間取りと、目に見える部分に思いが膨らみます。耐震性や断熱性など、家の性能にこだわる人もいるでしょう。
しかし、コンセントやスイッチの位置となると、施工先に任せっぱなしだったというケースが意外に多いのです。その結果、ライフスタイルに合わず、暮らし始めてから、コンセントが使いにくい、コンセントの数が足りないという状態になってしまうのではないでしょうか?
暮らしやすい家には、家族の生活の仕方に合わせた間取りが大切ですが、加えて、コンセントの位置も重要です。
注文住宅の間取りプランのポイント
コンセントの位置は、間取りとの調和が使いやすさに繋がります。間取りプランを作る際のポイントを確認しておきましょう。
家族構成とライフスタイルに合わせる
夫婦だけの暮らし、子供のいる暮らし、子供家族との二世帯の暮らしなど、家族構成によって、暮らしやすい間取りは変わってきます。
また、家族の家での過ごし方によっても、暮らしやすい間取りは異なります。全員がほぼ同じ時間帯で生活する家族もあれば、帰宅時間がバラバラで、平日はほとんど家族が一緒に食事をできない家族もあります。家にいる時間は、多くの時間を家族揃ってリビングで過ごす家族もあれば、帰宅後はそれぞれの居室で過ごす家族もあります。
家族揃って食事をし、帰宅後はリビングで過ごすことの多い家族の場合、リビングが家の中心となるでしょう。一方、生活の時間帯がバラバラの家族であれば、遅く帰宅する人の食事や入浴が、早寝をする人の睡眠を妨げないような間取りにしなくてはなりません。
また、気を使うお客様の多い家庭で客間を作らない場合には、リビングや洗面所に生活感を出さない間取りの工夫、リビングにお客様がいらしている時でも、他の家族が気を使わずにトイレや玄関にいける間取りの工夫が必要です。
家具や家電を並行して選ぶ・窓やドアの位置にも配慮する
間取りを決めていく際に、同時に家具選びをすると、デッドスペースを減らせます。家電は規格があるので、パンフレットなどでサイズを確認できますが、家具は規格通りという訳にはいきません。
家が完成して、家具を入れる時になってから、予定していた場所に1センチオーバーしてしまい置けない、又は置いてみたら隙間ができてしまったというような事態になることがあります。
窓やドアの位置や大きさ、開閉方法によっては、家具が置けなくなってしまうことがあります。窓は、日当たりと風通しの為に、非常に重要な役割を担っていますが、同時に、家具の配置を邪魔することもあります。
ドアも引き戸であればそれほど支障は起こりませんが、開き戸では、家具が邪魔になって開閉できないという状況になることがあります。その為、窓やドアの位置とサイズ、開閉方法も家具の配置と併せて考える必要があります。
コンセントとスイッチの位置の決め方
家具や家電に合わせて間取りを決めていくと、暮らし始めてから日常が具体的に想像しやすくなっていきます。そのような状態でコンセントとスイッチの位置を決めていきましょう。
どの部屋で何をするかを考える
それぞれの部屋には、異なる使用目的があります。その為、部屋によって設置する家具や家電は異なります。部屋ごとに設置する家具や家電の種類を考えてみましょう。
ライフスタイルや家族構成によって、下記に上げた家電や家具の中には、要らないものも足りないものもあるはずです。収納は置き家具にする場合も、造作家具にする場合もあるでしょう。具体的に家族の暮らしに合わせて、つけ足したり、外したりしてみてください。
リビング 家族団らん、お客様のおもてなし、子供の勉強や遊びの場
- リビングで使う家具 ソファ、ローテーブル、テレビボード、収納
- リビングで使う家電 テレビ、パソコン、オーディオ類、スタンドライト、インターホン、電話機、掃除機
ダイニング・キッチン 食事の支度、家族が食事を摂る
- ダイニング・キッチンで使う家具 ダイニングテーブル、ダイニングチェア、収納
- ダイニング・キッチンで使う家電 冷蔵庫、調理器具(炊飯器、オーブントースター、ミキサー、食洗器、電子レンジ、浄水器など具体的に一つ一つ詳しく上げることが大切)掃除機
寝室 睡眠をとる、着替えをする
- 寝室で使う家具 ベッド、サイドテーブル、収納
- 寝室で使う家電 スタンド、パソコン、オーディオ類、電話機、掃除機
子供部屋 遊ぶ、勉強する、睡眠をとる
- 子供部屋で使う家具 勉強机、ベッド、収納
- 子供部屋で使う家電 スタンド、パソコン、掃除機
洗面所・脱衣所 洗面、身支度、入浴準備、
- 洗面所・脱衣所で使う家具 収納
- 家洗面所・脱衣所で使う家電 洗濯機、乾燥機、ドライヤー、ヘアアイロン、掃除機
トイレ
- トイレで使う家具 収納
- トイレで使う家電 ウォッシュレット、暖房機、掃除機
玄関・廊下・階段
- 玄関・廊下・階段で使う家具 収納
- 玄関・廊下・階段で使う家電 インターホン、着脱式足元灯、掃除機
コンセントの位置を決める時の注意点
- ドアの開閉に邪魔にならない場所
- 壁に掃除機のコンセントをつける場合は、使いやすい高さ(掃除機には↓でご紹介する床用コンセントがおすすめ)
- コードを長く伸ばさなくても良い場所
- 据え置きではない家電(キッチンのミキサーや洗面所のドライヤー)を使う場所
スイッチの位置を決める時の注意点
- 室内が暗くてもすぐつけられる場所
- 帰宅時、家の中での移動時の動線に沿った場所
コンセントとスイッチの種類
それぞれの部屋の家具と家電の配置やドアと窓の位置が決まると、おのずと使いやすいコンセントとスイッチの位置は割り出されてきます。では次に、それぞれの位置に向いているコンセントの種類を考えていきましょう。
スイッチ付コンセント 向いている部屋 リビング、寝室、キッチン
- エアコンや調理家電など、使用しない時も待機電力を使う家電がある部屋
- コンセントを抜かずにスイッチのオンオフができます。リビングのエアコン、炊飯器などに利用すると、待機電力を減らせます。
マルチメデイアコンセント 向いている部屋 スマートフォン、タブレット、パソコン、テレビなどを使う部屋
- インターネット、テレビ、電話、電源が組み合わされているコンセントです。リビングのテレビ廻りは、配線がごちゃごちゃしやすい場所ですが、このコンセントで配線をすっきりさせられます。
- リビングにルータを設置し、各部屋にこのコンセントを設置すると、家中無線でインターネット接続できます。
スピーカー用コンセント 向いている部屋 リビング
- ホームシアターなどに使うスピーカケーブルをあらかじめ壁の中に埋め込んだコンセントです。
- 室内にケーブルがなくなるので、すっきりし、掃除もしやすくなります。
床用コンセント 向いている部屋 掃除機を使う部屋、ダイニング
- 床に設置するコンセントです。使用しない時はしまえるので、コードに躓いたりする心配がありません。
- ダイニングテーブルで電磁調理器を使う家庭では、ダイニングにもあると便利です。
取り外し式スイッチ 向いている部屋 寝室、子供部屋
- 壁についているコンセントの一部を取り外し、リモコンとして使えます。
- ベッドに入ってから消灯できるので便利です。
スマホ連動スイッチ 向いている部屋 リビング、寝室
- スマホで灯りの調節やスイッチのオンオフができます。
スマートスピーカー連動スイッチ 向いている部屋 リビング、寝室
- スマートスピーカーに話しかけると、灯りの調節やスイッチのオンオフができます。
自動停止スイッチ 向いている部屋 浴室、洗面所、トイレ
- 換気扇や照明が、一定の時間が経つと自動的に停止するスイッチです。
センサー付きスイッチ 向いている場所 廊下、階段
- 人感センサーで自動的に点灯、消灯します。夜中に安全にトイレに行けます。
使いやすいコンセントとスイッチにするポイント
- ドア、窓、家具の位置に合わせる
- 家具、ドア、窓で邪魔にならない場所にあること
- 家族の生活動線に合わせる
- 帰宅時、浴室やトイレへの移動時に、使いやすい場所にあること
室内をすっきりさせるコンセントとスイッチにするポイント
- コードが長くならずに済む場所にあること
- コンセントとスイッチの種類を使用目的に合わせて選ぶこと
コンセントとスイッチは、あまりよく考えずに配置してしまった場合、家電が使いにくかったり、床の上にコードがごちゃごちゃしてしまったりします。家が完成してから位置を変えることもできますが、その分費用がかかってしまいます。家具を移動したりする手間もかかります。場合によってはクロスの張替えが必要になることもあります。そのような事態にならないよう、慎重にコンセントとスイッチの位置を決めることが大切です。
コンセントやスイッチは、タイプと設置位置が適切であれば、夜間自動的に足元を照らして、家の中の安全性を高めたり、使わない時はスイッチを切って、待機電力を節約したりできます。反対に、適切でない位置にあれば、掃除機をかける度に何度もコードを抜き差ししたり、帰宅時に暗闇でスイッチの位置を手探りで探したりすることになりかねません。
使いやすい位置に、使いやすいタイプのコンセントやスイッチを設置して、快適な暮らしをお過ごしください。
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”全ては笑顔の為に”
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ご提案の過程で、家族の夢や実現したいライフスタイルなどの、ご希望を存分にお聞かせください。
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