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首都圏では、土地の価格が高額なので、平屋では十分な居住面積が確保できない敷地であっても、二階建てにすれば、理想的な居住面積が確保しやすくなります。
反対に、敷地面積に余裕がある場合には、二階建てにすることで、庭を広く取ることもできます。
家族の生活エリアを分けやすい
家には、家族が触れ合う時間を居心地よく過ごせる空間と、プライベートな時間を過ごせる空間が必要です。
リビングやダイニングは、家族がだんらんを楽しみ、コミュニケーションを深める場所です。近年、家にいる時間はほとんどをリビングで過ごすという暮らし方をする家族が増えていますが、自分の時間も大切です。静かに読書を楽しむ、集中が必要な作業をする、趣味に没頭するなど、一人だけの時間も、生活の中には必要と考える人は少なくありません。さらに、コロナの影響で、テレワークが増えた人にとっては、ワークスペースや書斎が必要なのではないでしょうか?
二階建ての場合、1階は、家族のくつろぎの場であるリビングとダイニング、家族が全員使う場所である浴室、洗面所、トイレ、2階は子供部屋、寝室、書斎というように、1階は家族全員のスペース、2階は家族それぞれのスペースとして、分けられます。
反対に、2階を家族のスペースとしてエリア分けすれば、週末には、家族全員で、日当たりの良いリビングでの時間を楽しめます。2階リビングの魅力は、バルコニーを設けることによってさらに繋がります。広いバルコニーが第2のリビングとして活用でき、周辺の景観を楽しみながら寛ぎの時間を過ごせます。リビングからの視線が届くので、お母さんがリビングで家事をしながら、バルコニーでプール遊びをする子供を見守れます。
二世帯住宅であれば、1階は親世帯、2階は子世帯という分け方もできます。
このようなエリア分けができている家は、家族が触れ合う時間を居心地よく過ごせる空間と、プライベートな時間を過ごせる空間を併せ持つことができる家です。
縦に長い空間を造れる
二階建ての家には、2階と1階を繋ぐ吹き抜けを設けることもできます。吹き抜けは、2階からの陽射しを階下の部屋に届け、階下の部屋からは、2階の窓に向かって風が通り抜けていきます。吹き抜けの良さは、陽射しと風通しだけではなく、視覚的な解放感も生み出します。
敷地に余裕がある場合に考えておいた方が良いこと
二階建ての家には、階段があります。将来、結婚した子供夫婦と一緒に住むことになった場合を考えると、それぞれの世帯の生活ゾーンを上下に分けられるので、二階建て住宅の方が、向いています。
ただし、2階建ての家には階段があります。子供たちの独立後、夫婦だけで暮らしていく予定であれば、高齢になった時、階段の昇り降りが面倒になり、2階が使えない状態になることも考えられます。
子育てに備えての家づくりのタイミングで、高齢になった時のことまでは考えにくいかもしれません。しかし、子育て中で、敷地面積から得られる床面積の制限で、どうしても二階建てにする必要があるというケースでなければ、平屋にするという選択肢もあります。二階建てを建てる際には、ライフステージの変化についても考えておく必要があります。